国際離婚を語りあう会

   「国際離婚を語りあう会」では、当会、設立以来はじめての例会を去る3月中旬に行いました。今回は、例会の報告と、当日、参加された方からの感想を、ここにお知らせいたします。

2005.05 Update: 新たな情報や例会のお知らせは以下のアドレスでお伝えしています。ご関心のある方はアクセスしてください。
http://www.eggplantstudio.com/matsuo/

  例会当日は、私、松尾を含めて5名の参加者が西日本にある女性センターのミーティングルームに集まりました。問い合わせをいただいた方たちのなかに、日程が合わなかったり、会場が遠方であったために参加を諦められた人たちがいらっしゃったのは本当に残念でしたが、どうか、これに懲りずに、次の機会がありましたら、ぜひ参加してください。

  当日の、参加者の皆さんは、それまではメール交換だけ知り合ったメンバーです。したがって、いずれの方も初対面。きっと緊張する面もあったことでしょう。しかし、「語り」が続くうちに、予定していた3時間はあっという間に過ぎ去り、結果的には、とても有意義な時間を過ごすことができました。

  また、「語りあい」は、それぞれの経験を交換しあうことが第一の目的ですから、基本的には、言いっぱなしの聞きっぱなし、語りあったことは、お持ち帰りなしという原則を用い、リラックスした雰囲気のものとで、進行していきました。

 当日の進行内容は次のとおりです。

  1. 簡単な自己紹介
  2. 会の現状報告
  3. それぞれの「自分語り」
  4. ホームページをとおして:国際結婚/離婚に見られる問題点
  5. 各自が抱える問題に必要な情報の交換
  6. 会の今後の課題について

  さて、参加者の皆さんお一人ひとりは、どのような感想をお持ちでしょうか。   私個人の感想を申し上げますと、例会後の居酒屋で、一同揃ってお疲れさまの乾杯をしたときのこと、どなたかが、「居酒屋なんて、何年ぶりに来たかしら」と口にした言葉にそれぞれ深くうなずかれている様子が、とても印象的でした。いずれの方も、長い海外生活で様々なご苦労があったことだと思います。トリの空揚げやおでんといった典型的居酒屋メニューを肴に冷たいビールを飲みながらの談笑は、私にとってもまた、とびっきり楽しい時間でした。  

 それでは、三人の方たちが感想を寄せてくださいましたので、以下に紹介いたします。

----例会の感想-----
--TRさん--
「実は、例会といっても、初対面の人達の前でどんな話しをすれば いいんだろう、私の事情を分かってもらえるだろうか、私だけ 特殊な事情じゃないかしら、とかいろいろ頭の中で考えて ましたけど、実際にお会いして、話しを聞くと事情は少しずつ違っても 自分の経験と重なることも多く、共通した悩みを持っていることが 分かりました。また、情報を寄せ合うことで助け合えることも 随分あるものだと思いました。特に子どものアイデンティティの問題 などについては、私一人の考えには限界もありますし、今後も皆さん と意見交換したり話し合って行けたら大変嬉しいです。 それぞれの地域でダブルの子ども達がどのように生活しているか、 学校や保育所の様子などが聞けるというのは貴重な体験でした。 また、例会があるときは是非参加させてください」
--Kさん--
「それぞれ松尾さんとのやり取りしかない人たちが初めて顔をあわせて話し合いをするということで、しかも話し合う内容が楽しいものではないのでどうなるかなという不安はありましたが、考えていたよりとても有意義に楽しく過ごせました。小人数だったのも幸いしたと思います。

 距離的な問題もありますが、たぶん定例会に出席したい、他の人たちと合って話したいと思ったということは、それぞれが各自の問題から一歩も二歩も前進したからできたのだと思います。松尾さんも何度も言っていますが、自分から進んで誰かに話せることではないし、相談する人もいなくて、どう話していいのかわからず一人で悩みを抱えているときには、八方塞がりで、自分が落ち込んで精神的にも肉体的にもとても動ける状態ではないと思います。でもそこから抜け出したい、どうにかしたいと思いはじめたら、それだけで大きな前進だと思います。なぜならば、そう思い始めたら、自分にとって、またお子さんがいる人はお子さんにとっても何が一番いい方法か考える意欲が出てくるし、そうするために自分から実際に回りに助けを求めるとか情報収集など動き出すからです。

  そのためのひとつのきっかけとしてこの会を始めたという松尾さんの趣旨に賛同しました。実際私が誰にどう相談しようかと悩んでいるときに、たまたまこのホームページを見つけることができ、松尾さんにE‐mailを送ったところすぐに親身になったお返事を頂き、とても救われました。離婚するという状況に変わりはなかったけど誰かに話を聞いてもらうだけでものすごく楽になれたのです。

  好きな相手と一緒になるときは誰も離婚なんて考えませんから、本当なら配偶者と話し合い、努力しあって、もう一度やり直せるならそれに越したことはありません。ただ現実的に難しいし、自分がそうしたくても相手のあることですから、配偶者からの協力がないことにはどうにもなりません。又悩んだ末に離婚を決心しても相手から嫌がらせを受けたり、法律的なことで自分ではどうにもならないこともあります。私の場合はもう結果(離婚すること)が出ているので、あとはこれからの生活をどうするかということだけ考えれば済むのですが、今回の例会にて、様々な状況がありながら、自分のため家族(子供)のために頑張っている姿を見て感心し、私も勇気付けられたしだいです。

  残念ながら離婚という結論を出すことになっても、必ずしも不幸にはならないと思います(離婚を奨励しているわけでは決してありませんが)。あの時離婚したためにこうなった、ああなったと後悔をしながら生きていくのは悲しいことですから、時間がかかっても自分が出した結論は正しいと思えるよう努力したいと思います。その渦中にいるときにはこんな前向きな考えを持つこと自体が難しいですが、同じ辛い時期を過ごすのであれば後々自分にとってプラスになるような時間に自分から変えていくこともできるのではないかと思います。御気楽な考えだと思われるかもしれませんが、気の持ちようひとつで置かれている現状を良くも悪くも変えることは確かです。  

  同じどん底にいるならより出口に近いほうがいいじゃないですか。   そしていろいろなことに疲れたり、壁にぶち当たったりしたときは、「国際離婚を語りあう会」にアクセスして、自分が楽になるようにカウンセリングやサイコセラピーのような感じで利用させてもらえばいいのではないでしょうか。

  例会で国際結婚上いろいろな立場に置かれている方々にお会いして、松尾さんが始めたことをこんなにも必要としている人たち(自分も含め)がいるということが判 り、潜在的にいるこの会を必要とされている多くの人たちには、話すことは何も恥ず かしいことではない、話すことにより自分の置かれている現状をどうにかしようと努 力するのは素晴らしいことなんだ、と気付いてもらいたいと切に願います」

--Hさん--
「松尾さんに初めてお目にかかり、会をリードしておられるだ けあって、信頼がおける人だと思いました。また、ご自分の経 験を分かち合って下さり、本当にためになりました。他の方達 のお話も、自分と全く同じではないものの、少しずつ共通点が あり、自分一人だけ、こんな思いをしているのではないのだ、 という事がわかり、とても有意義なひとときを過ごさせて頂き ました。ありがとうございました。」

皆さん、感想を寄せていただいて、ありがとうございました!!

今回のHP更新にあたり、当会に寄せられる相談メールに合わせて、有益なサイトをさらに付け加えることにしました。相談メールに、アメリカ人との離婚に関する情報を求める声がダントツに多いことから、参考となるサイトを以下に挙げておきます。 どうか、参考にしてください。

 
 2001年5月18日
 松尾寿子
 

WEB リンク

アメリカ政府の公式サイト:http://travel.state.gov/children's_issues.html 日本在住者のために:下記の在日米国大使館のホームページから、国際離婚を扱う弁護士のリストが入手できます。 まず、大使館のHPに入り、検索チャージで、単語、attorneyを入力すれば、出てきます。


河原崎法律事務所が提供する「弁護士による法律情報」には、国際離婚に関する詳しい事例がいくつか公表されており、とても参考になります。 http://www.asahi-net.or.jp/~zi3h-kwrz/law2.html


アメリカの弁護士が、親権について、ユーモアたっぷりに、し かし、真面目に論じているサイトがあります。このサイトは、 未成年の子どもを抱えながら、アメリカで離婚を考えている人達にとっ て、非常に有益なサイトだと思います。 http://www.childcustody.net/index.html


アメリカは州によって、離婚に関する法律が異なっています。 在住地の法律が知りたい場合は、次のホームページが役立ちますので、開いてみてください。ホームページ右下に、州を選べる所があります、そこで在住する州を選ぶと情報が出て来ます。 http://www.divorcesupport.com/


日本に在住する夫婦間の、揉め事やドメスティックバイオレンス、離婚相談ができる ファミリーカウンセリングのHPのアドレスを入手しました。 社団法人 家庭問題情報センター( http://www1.odn.ne.jp/fpic/soudan_1.htm)

特に国際離婚に限った相談機関ではありませんが、主として家庭裁判所の調査官出身のカウンセラーが多いので、法律的な事や心理学的な事について相談できるようです。

当会に寄せられるメールで、ドメスティックバイオレンスについての相談は決して珍しくありません。現在、家庭内暴力の問題を抱えていらっしゃる場合は、どうか一日も早く、在住地域の相談室へコンタクトを取ってください。各団体へ繋がるホームページの検索一覧をあげておきます。

日本在住者用:http://girls.lycos.co.jp/dir/life/selfdefense/domestic_violence/
海外在住者(アメリカ)用: http://www.divorcesupport.com/

Cherry Blossoms というホームページのBBSには、外国人男性のパートナーから精神的虐待を受けているケースの書き込みがあります。書き込みに対するレスは、きっと、なんらかの参考になることでしょう。 http://www.tcup1.com/147/cherry.html

また、「国際離婚シリーズ第一回国際離婚のアウトライン」には、離婚後の氏の変更手続きに関する、具体的なアドバイスがあります。 http://www.legal-brain.com/r19991102.htm


【前回のページ】
* 1999年9月
* 2000年9月
* 2001年2月

主宰者へのコメント

名前(又はニックネーム):

メールアドレス(返事が欲しければ):
     (例 )

         

There have been [N/A] hits since September 18, 1999. Last modified May 30, 2001 このHPの写真は(C)1998-2005 by 中村かれん。映像の無断でコピーしないでね。使用権について までよろしく!